続こんぶの日記 KOMBU's diary from Sydney

プミポン国王の誕生日

2009年12月5日(土)

タイの王様、プミポン国王の82歳の誕生日。町は、王様への敬愛を表すピンク色のシャツを着る人で賑わう。

もともとは、王様への敬意を表する色は黄色だった。しかし、タイの現政権を支持する黄色派と、それに対抗するタクシン派の赤色は、昨今の情勢で、政治的な“色”になってしまった。それに代って、ピンクが王様の色として使われるようになったらしい。

タイの王様の誕生日は、私の誕生日でもある。夫の姉が大きなケーキを買ってくれて、ろうそくを6本ともし(年齢から30を引いてくれた)、みんなでHappy birthday を歌ってくれた。その日の夜、夫は、私のリクエストであるバンコクのおいしいお寿司屋さんに連れて行ってくれた。私たちも、ピンク色のシャツをそれぞれまとい、魚だったら白ワインだね、とわくわくしながら目当てのレストランに向かった。バンコクに来て早2週間、私たちは、全くお酒を口にしてなかったからだ。

レストランでは、枝豆と新鮮なホタテ、そしてドリンクメニューのリストから、適当な白ワインを夫が選んだ。しかし、店員さんが、「今日は王様の誕生日なので、どんなお酒もお出しすることができません。」と当たり前のように言った。周囲を見渡すと、確かに、ピンク色にドレスアップしたカップルたちも、アイスティーなどを口にしている。

私は、お祝い事である王様の誕生日に、町でお酒が飲めないことに驚いた。加えて、シドニーでの生活が長い夫も、これを知らなかったようだ。郷に入れば郷に従え、私たちはしぶしぶと緑茶を頼んだ。緑茶とメインコースのお寿司、楽しみにしていたバンコクでの誕生日ディナーは、御徒町の寿司屋で食べるランチのような雰囲気になってしまった。

病院では、夫のおかあさんが静かに、時に苦しそうに眠っている。タイは、まだまだターミナルケアが普及していない第3世界だ。一昔前に日本の病院でおこっていたような、「これ以上どこに向かうのだろう」と疑問に思う検査や治療が、毎日、夫のおかあさんに施されていく。夫を含め、家族の誰もが疑問を持ちながらも、その決定権は“家父長”にある。

しかし、本日をもって、これ以上積極的な治療をやめよう、おかあさんをもっと苦しめることになる、と決断をしたのは、夫のお姉さんだった。私は、夫のお姉さんの勇気のある意見に賛成しながらも、自分の誕生日と夫のおかあさんの命日が重なったら、どうしようと一瞬思った。しかし、神様はそこまで意地悪ではなかったようだ。私の心配事は、現実にはならなかった。私は、日付が変わったのを確認して、2009年の誕生日を終えた。
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by gonzalesK | 2009-12-08 00:13 | Life in Bangkok

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