続こんぶの日記 KOMBU's diary from Sydney

ごめんなさい

2010年2月5日(金)


一般英語を学ぶ最後の週は、オーストラリアの先住民族、アボリジニがトピックだった。オーストラリアに移住したからには、これだけは知っておかないとということを先生たちが熱心に語ってくれた。

特に、1890年から1970年代まで国をあげて、アボリジニの子どもたちを白人のように教育する白人同化政策が施行されていた。子どもたちは、その意志に関わらず両親から引き離され、“保護”という名の目的でキリスト教会や、白人のもとへ養子に出された。この世代の人たち、数万人の人々は、“stolen generation - 盗まれた世代" と呼ばれている。強制的に養子に出され、幸せに暮らしたアボリジニの人は、ごく少数だという。多くの人が、奴隷のように扱われたり、性的虐待を受けたりしたという。

オーストラリアの人権団体は、stolen generation の人々に聞き取り調査をし、政府に公式な謝罪を長年要求し続けていたが、それがかなうことはなかった。しかし、2008年に労働党政権が発足すると、ラット首相は正式に人々に謝罪をした。

ラット首相は、40分にもおよぶ謝罪のスピーチを国会で行った。先生は、その日は、全オーストラリア国民がテレビを見ながら興奮し、先生自身もスピーチを聞きながら涙が止まらなかったと言っていた。先生は、私たちにスピーチのビデオを見せてくれた。私はビデオを見ながら、英語と日本語の違いなのか、ここまで実直に謝罪する首相はすごいなと思った。政権が変わっても、日本の政治家は、ここまで素直にアイヌの人々に公式謝罪をできないだろう。

「------- For the pain, suffering and hurt of these stolen generations, their descendants and for their families left behind, we say sorry. To the mothers and the fathers, the brothers and the sisters, for the breaking up of families and communities, we say sorry. And for the indignity and degradation thus inflicted on a proud people and a proud culture, we say sorry.--- ;

盗まれた世代の痛みと苦悩、その子孫の人々や家族の方々に謝罪します。そのお母さんやお父さん、兄弟姉妹、家族やコミュニティを破壊された人々に謝罪をします。また、誇り高い人々、誇り高い文化を破壊し、侮辱し深い苦しみを与えたことを、謝罪します。---」

また、ラット首相は盗まれた世代の一人の女性と会って、話を聞いたことをスピーチで述べていた。1930年代、4歳のときに彼女は、家族と引き裂かれ教会で暮らし、それから両親に会うことは一生涯なかったという。

「--- I asked Nanna Fejo what she would have me say today about her story. She tought for a few moments then said that what I should say today was that all mothers are important. And she added: Families- keeping them together is very important. It's a good thing that you are surrounded by love and that live is passed down the generation. That's what gives you happiness. Hers is just one story....

その女性に、私たちに何か言いたいことがありますか、と問いかけました。その女性は、少し時間をおいて、このように話してくれました。“お母さんというのは、もっとも大切な存在です。そして、家族が一緒にいることが大切です。お母さんの愛が子どもたちへ、またその子どもたちへと世代をつないでいく。人々は、こうして幸せになるのです。私は、家族を引き裂いた人々を許します、私のような物語は、万とあるでしょう。”---」

謝罪と保障が伴わないとか、いろいろな批判もあるけれど、公式謝罪がオーストラリアの歴史に新たな1ページを刻んだことは間違いないようだ。



b0175015_0401568.jpg
[PR]



by gonzalesK | 2010-02-05 15:27 | Life in Sydney

シドニーの青い空と広い海のふもとで繰り広げられる日常をこんぶ風味でお伝えします
by gonzalesK
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

最新のコメント

kokeko さん!そう..
by gonzalesK at 10:11
あらら、お熱だったの~(..
by kokeko-2015 at 23:09
シドニーの美術館はゆるー..
by gonzalesK at 15:03
どんな絵なのだろうと、調..
by kokeko-2015 at 09:29
こけこさん、なるほど〜k..
by gonzalesK at 17:46
ほぉ。。。(←お友達の言..
by kokeko-2015 at 22:22
こけこさん、コメントあり..
by gonzalesK at 09:42
おはよう(笑) シドニ..
by kokeko-2015 at 23:13

最新の記事

The Year of Ro..
at 2017-02-09 21:21
HIROMI THE TRI..
at 2016-06-16 12:22
花冷え
at 2016-06-01 15:11
あっちの桜、こっちのジャカランタ
at 2016-05-18 21:22
Language of dr..
at 2016-03-15 21:06

記事ランキング

画像一覧