続こんぶの日記 KOMBU's diary from Sydney

Midwifery - The art of doing 'nothing' well

2011年7月23日(土)


大学は、7月初めに秋学期が終了した。1学年の生徒は60名。看護学部の生徒は500人なので、助産学部の生徒は、手厚く教育を受けられるのよ〜と先生は言っていた。生徒の半数以上は、いったん社会を経験してきた人たちで、理学療法、心理学、英文学、芸術、看護、Health Sience 、会計学などをすでに Bachelor としてもっているので助産はsecond degree なんだ、という人も結構いる。自分がお産をして、自分も助産師になりたいと思ったというママたちも多い。オーストラリアの高等教育機関には、年齢を問わず学びたい人はいつでも学び直せる、そんな土壌があるかもしれない。

今学期は、6単位ずつ4教科修得した。

Health Assessment for Midwifery practice

学部で生徒はナースではないので、バイタルサインの取り方やコミュニケーションなど基本的なことを学ぶ。これに病院実習が含まれていて、妊婦検診外来、分娩棟、産後入院棟を回る。公立病院にはエディケーターという教育だけを担当する係のmidwives がいて、指導などしてくれる。また男性のmidwife も数人いる。ナースと同じで、ゲイの人が多いようだ。

3年間で30人の女性を妊娠、出産から産後まで関わっていく(follow through experience ) のがMidwifery boardからの要請なので、早速妊婦さんを受け持っている。7月はテストの後は、冬休みだったが、学生は結構病院に出向いて、妊婦さんの検診につきそったり、お産があれば立ち会ったりしている。

実習病院である公立病院は、助産師主体でことが運ばれていく。問題がなければ、外来、出産も医師は介入しないようだ。公立病院での検診、出産、産後の助産師による家庭訪問も無料だ。私立の病院は、妊婦さんがお金を払って、ドクターを選んでみてもらったりするそうだ。


Foundation of Midwifery

講義、グル−プワーク中心で、妊娠、出産、産後の女性の心身の変化や、そのケアについて学ぶ。ケアについては、オーストラリア、イギリスのガイドラインなどを参考にしているようだ。


Midwifery knowledge and Practice

主に助産に関わる理論の導入を学ぶ。Women's centred care, cultural safety, evidence-based midwifery, Introduction for midwifery research などを講義中心で学んだ。「Who can be a mother ? 」という議題で議論したり、いろいろな背景の人がいるだけ、価値観がみんな違うんだなと思った。1年生のはじめから、助産ケアのRCTの論文を読んでいく。リサーチエビデンスを臨床に
取り入れようという先生の熱意、限られた予算や人材で、効率的に合理的にケアをしていこうという基盤があるかもしれないと思った。


Anatomy and Physiology in Childbearing

ミトコンドリアから、妊娠出産のメカニズムまで、解剖生理を学ぶ。数人の先生が担当してくれて、みんな助産師さん。助産は、Second degree としても人気があるようで、理学療法士でもある助産師さんが、骨格や骨盤底筋について教えてくれたりした。解剖生理と助産をなんとか関連付けようと、いろいろと先生が工夫してくれているのが伝わってきた。


学部のコーディネーターの先生は、オーストラリアに移住した英国の助産師さんだ。オーストラリアでの助産学部の試みは、まだ始まって5年くらいだ。このコースを修了すれば、Registered Nurse の資格がなくても、Registered Midwife として登録できる。このナースにならないで助産師になるというのが、当初豪州の看護師助産師協会から受け入れられなくて、論争があったらしい。豪州に移住した英国の助産師さんたちは、「看護協会が認めなくても、豪州の女性は助産師を必要としていて、豪州の助産師不足は深刻ではないか!」と奮闘し、助産学部の設立に貢献をしたそうだ。

豪州も日本と同じように、慢性的な助産師不足である。


追記;
写真は、助産師のバイブルとも言われているMyles の助産テキストブック2版(1956年出版)。私が持っているのは、すでに15版。古本屋で偶然購入したという友人からのギフト、と先生は興奮を交えて語った。



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by gonzalesK | 2011-07-24 00:17 | Midwifery- 助産

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