続こんぶの日記 KOMBU's diary from Sydney

秋雨のふる夜に その1

2009年4月22日(水)

しとしとと秋雨が降る夜だった。彼が仕事から戻ったので、下ごしらえしていた鮭を焼き始めたところに私の携帯が鳴った。

“もしもし?”“そちらはこんぶさんですか?こちらはあなたが昼間にかかったCメディカルセンターです。あなたの採血結果のことで、医師が至急来院するようにということです。”“やっぱり血小板が低かったのでしょうか?”“それは私からは言えません。直接医師に聞いて下さい。それでは9時までには来て下さいね。”無造作に電話が切れる。

彼が何事かと階段を下りて来た。「センターの人が今すぐ来いって言っていたよ。」こんな予感がしなくもなかったけれど、やはり悲しい。涙がぽろぽろと溢れて来る。彼は、「大丈夫、僕がついているから。まだ時間はあるし、まずご飯をしっかり食べてから行こうよ。長い夜になるかもしれないからね。」と言いながら、私の肩をやさしく抱いてくれた...と思いきやご飯をよそり始めた。

私たちは、ご飯を勢いよく食べた。私は泣きながらも、しっかり完食したのでこれには彼もびっくりしていた。そして急いでメディカルセンターに向かった。彼は車を運転しながら、「怠慢なオーストラリアの医師が電話をよこすってことは、それなりに血小板が低いのだろうなあ。やっぱり2万以下だろうなあ。」とつぶやいていた。

センターでは数人の患者さんが診察待ちをしていたが、受付に訳を話すと、すぐに医師に会えると思う、と笑顔で言ってくれた。担当の医師はロシアなまりの英語で、「あなたの血小板が8000しかないと、検査室から電話がかかってきたの。それにITP(特発性血小板減少症紫斑病)の既往もあるでしょう?今紹介状を書くからすぐに専門医に診てもらって。」と言い切った。彼が、「N病院に行きますね。」と言うと、医師は「それがいいと思う。今晩中にね。」と紹介状を書きながら返答した。

私たちは入院の準備をするため一旦自宅に戻った。彼は、「8000か、もうちょっとあると思ったけど以外と低かったね。最低3泊はすると思うから、その準備をしよう。」と冷静でいてくれている。私は必要なものを、急遽決まった旅支度をするような思いでリュックにつめこんだ。
[PR]



# by gonzalesK | 2009-04-28 15:11 | ITP in Sydney

シドニーの青い空と広い海のふもとで繰り広げられる日常をこんぶ風味でお伝えします
by gonzalesK
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

最新のコメント

kokeko さん!そう..
by gonzalesK at 10:11
あらら、お熱だったの~(..
by kokeko-2015 at 23:09
シドニーの美術館はゆるー..
by gonzalesK at 15:03
どんな絵なのだろうと、調..
by kokeko-2015 at 09:29
こけこさん、なるほど〜k..
by gonzalesK at 17:46
ほぉ。。。(←お友達の言..
by kokeko-2015 at 22:22
こけこさん、コメントあり..
by gonzalesK at 09:42
おはよう(笑) シドニ..
by kokeko-2015 at 23:13

最新の記事

The Year of Ro..
at 2017-02-09 21:21
HIROMI THE TRI..
at 2016-06-16 12:22
花冷え
at 2016-06-01 15:11
あっちの桜、こっちのジャカランタ
at 2016-05-18 21:22
Language of dr..
at 2016-03-15 21:06

画像一覧