続こんぶの日記 KOMBU's diary from Sydney

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こだわりのある人 パリ編

2012年9月27日(木)

7月のパリでの休暇中に素敵な人に出会った。


ひとりで街をうろうろしたかった私は、おとうさんと夫をバスツアーに送り出し、わくわくと一人パリ散策にくり出した。ホテルの近くのオペラ座から、なんとなくルーブル美術館まで歩いてみたが、美術館が休館だった。天気もよかったので、美術館前のベンチに座ってぼーっとしていると、日本人の女性が、「美術館お休みですね〜。私もここに座っていいですか?」と話しかけて来た。日本語をしばらく話していなかった私は、嬉しくなって彼女を「どうぞどうぞ」ともてなした。

彼女は、ロンドンで靴のデザインの勉強をしていて、もうすぐ卒業なので、日本に帰る前にパリに遊びに来たと話してくれた。デザイナーさんというわりには、素朴な感じで親しみやすい女性だった。彼女は、靴を作る過程の話や、それに使ういろいろな種類の革の話をしてくれた。異業種のその人の話はとても興味深かった。その人は、「どうやったら女性の足が美しく見えるのかを常に考えちゃうんですよね」と話してくれた。それは、助産をする私からしたら、どうやって女性のお産をサポートするか常に考えちゃうんですよね、と言ったところか。

彼女は、地面にあたる部分の靴底が重要なんです、と熱く語ってくれた。彼女にとって、靴底は革でなけれならないという原則があり、ゴムの靴底をはいている人を見たら「どんなに素敵な人でもがっかりしちゃう」らしい。私は靴に対するこだわりは、そんなにないけれども、その時に履いていた靴を、彼女に「その靴は靴底が革ですね、素敵です。」とお褒めの言葉を頂いた。きっと私がゴム底の靴を履いていたら、彼女は私に話かけてこなかっただろう。

シドニーに戻ってから、私は自分のワードローブの中のゴム底靴の割合を思わず調べてしまった。知ったかぶりをして、ゴム底靴をはく夫に、「靴底が革じゃないとかっこ悪いよ。」と助言してみた。そして、ゴムは滑らないからいいんだよ、と普通に言い返されてしまった。

いつかビックなデザイナーになって、Jimmy Choo みたいに実名のブランドを立ち上げるのが夢なんです、と言っていた。ということで、その人のお名前を伺っておいた。いつか彼女がデザインした靴を買える日が来るといいな。


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by gonzalesK | 2012-09-27 09:47 | Holidays

パリの妊婦

2010年5月19日(水)

パリのオランジェリ美術館で、妊婦を描いたピカソの“L'E treinte (1903)"に偶然出会って、やっと探していたものが見つかったような複雑な気分になった。

美術館では、多くの裸体の女性像を見たが、いつも「妊婦さんはいないかな〜」と頭によぎり、女性の乳房には特に目が行き、「この女性の乳房は健康か」などをじろじろと見ていた。自分のテーマと言っては大げさだけれど、どこかで、妊婦とBreast awareness の象徴を探していたのだと思う。

夫も、授乳するマリア像など、maternity と何か関連する物があれば、「こんぶ、あそこに母乳あげているマリア様がいるよ。」などと呼んでくれた。それにしても、古代からたくさんの芸術家が授乳する母子像をモチーフに絵を描いているのには驚いた。ジャコフという画家は、乳房から溢れ出た母乳が天の川(Milky way) を創造している巨大な絵(The origin of the milky way; 1575)を描いており、それには驚いた。母乳は男性の永遠のあこがれであり、テーマなのだなと再確認した。

解説によると、ピカソの「青の時代」の妊婦像には、「喜びをもたらすはずの妊娠は、苦難の訪れに過ぎなかった・・」というような意味が含まれているらしい。それは、彼の苦しい時代を象徴するメタファーだと言われている。

一方、晩年の彼のやわらかくあたたかい母子像の版画は、母乳を推進する「ベビーフレンドリーホスピタル」の国際認定のロゴマークとして使用されている。彼は、コインの表と裏のような、はたまたルービックキューブのような、いろいろな女性の側面も知っていたのだろうなと思った。

ピカソの妊婦像は、私がパリで出会った唯一の妊婦だった。その他にも、ピカソが描いた女性は力強くて好きだ。エロ親父だったと有名な彼だが、だからこそ女性の強かさを身をもって感じていたのだろうか。


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by gonzalesK | 2010-06-07 12:20 | Holidays

花よりだんご

2010年5月19日(水)

パリには、あらゆるところに世界的に有名な美術館がある。私は、芸術や美術史には詳しくないが、中学生、高校生のころの美術の教科書に載っていた絵くらいはみたいなあ、と思っていた。中学生の時の美術の先生は、非常に個性的でいろいろなことを教えてくれたけれど、まさか本物(レプリカ?)を見る機会に恵まれるとは、あのころは思ってもいなかった。

ルーブル美術館では、ほぼ1日かけて、モナリザ、ミロのビーナスとエジプト猫をみた。この猫たちが、また美術館の奥のほうに所蔵してあり、やっと見つけた時は宝物をみつけたような気になった。

以前、英語の授業で、猫たちは昔むかし、エジプトやユダヤの文化で、神様の使いのように、とても大切にされていたという文献を読んで、ぜひこの猫たちをみたいなと思っていた。確かにりんとした素敵な猫たちが、そこにいた。その猫たち、特に黒猫は、マネの時代(1860年代)には、売春婦の象徴として描かれたそうだ。彼らの謎めいた魅力が、美しい女性たちを連想させたのだろうか。

その後は、半日かけてオルセー美術館、また翌日にオランジェリ美術館などを巡った。オランジェリでは、モネが死ぬ間際に描いた、睡蓮の大作などがあって、圧倒された。どうして、彼らの絵は、何年たっても、人々を魅了し続けることができるのだろうか。モネの命日が、私の誕生日だったので、私も芸術と何か縁があるかもしれないな、と再びずうずうしく思ったりした。

一気に芸術のシャワーを浴びて、くらくらした。目の前にあるものは、世界の貴重な美術品なのに、お腹がすくと、ただの「もの」に見えて、何の意味をもたないのだなと思った。なので、美術館併設のカフェでのんびりするのが、とてもぜいたくで有意義な時間だった。


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by gonzalesK | 2010-06-07 11:41 | Holidays

チェロを弾く人

2010年5月18日(火)

パリの下町、モンマルトルは、小高い丘のてっぺんにあるサクレ・クール寺院を中心に広っている。遠くから見たモンマルトルは、どことなくヨルダンのアンマンに広がる街の風景のような、パレスチナ、エルサレムのオリーブの丘のような、乾いた大陸を感じさせる懐かしさがあった。

寺院の近くのテルトル広場では、画家たちが自分の絵を売っている。売り子に徹している画家もいれば、絵を売りながら描くことに専念している画家たちもいる。絵の具を重ね合わせたパレットも美しく、画家の走らせる筆の動きに見入ってしまう。私も子どものころは、写生大会で神社やお寺を描いて、時々賞をもらったりしたなあ、なんてことをずうずうしく思い出す。

ピアニストのフジ子・ヘミングさんは、著書の中でパリの大道芸人たちは、「芸と自分の人生を売っている」と言っていた。もちろん、芸術家たちが集うモンマルトルも例外ではないようだった。

広場の向こうから、突然美しいチェロの音色が聞こえたので、その方向に歩いてみた。そうすると、紫の藤の花の下で、ひとりのチェロリストが、Ave Maria を全身で弾いていた。その人の音楽に聴き入っていると、ヘルメットをかぶり作業着に身を包んだ黒人の工事現場で働くおにいさんが、向こうの方から歩いて来て、チェロリストの前に立ち止まり、音楽に聴き入っていた。一瞬の時を共有する2人の男たち。その光景が、何とも美しいと思った。

しばらくすると、おにいさんは仕事があることを思い出したかのように、去って行った。チェロが奏でるAve Maria の音色は、今でもしっかりと、私の目頭と耳に残っている。Ave Maria の祈りが、本当に神様に届きそうな、そんな音色だったなと今も改めて思う。




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by gonzalesK | 2010-06-01 23:55 | Holidays

メリーゴーランド

2010年5月17日(月)

休暇でパリを訪問した。アール・ヌーボー調の町並みに、私はたちまちとりこになって、パリが大好きになった。

特に、観光名所など、至るとこにメリーゴーランドがあって、これが情緒あふれている。メリーゴーランドから溢れるノスタルジックな音楽が、哀愁を誘う。しかも、じっくりと見てみると、エッッフェル塔のメーリーゴーランド、モンマルトルのメリーゴーランド、マレ地区のメリーゴーランド、それぞれ少しタイプが違っている。馬の顔立ちなどもそれぞれ独特でおもしろい。

初めてそれを見かけた時は、恥ずかしくて乗ることができなかった。子どもが馬に乗るのを手伝うお父さんの笑顔が何とも素敵で、それに見とれてしまった。2回目も、うらやましそうに遠目で見ているだけだった。しかし、3度目の正直、エッフェル塔のメリーゴーランドに勇気を持って乗ってみた。夫に、必ず見ていてね、とだめ押しして(誰か写真を撮ったりしてくれていたら、恥ずかしさが和らぐと思った)乗ってみた。2ユーロで、夢の世界へひとっ飛びである。

ゲストは、5歳くらいのフランス人少女と私だけだったけど、とっても楽しかった。馬の上から手を振る私に、夫が手をふり返してくれて、恥ずかしさは吹っ飛んだ。「旅の恥はかきすて(?)」とは、よく言ったものだと後から思った。




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by gonzalesK | 2010-05-31 23:14 | Holidays

シドニーの青い空と広い海のふもとで繰り広げられる日常をこんぶ風味でお伝えします
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